Vol.111
2024年10月号
彩の国さいたま芸術劇場
一般発売 | 2022年6月25日(土) |
メンバーズ発売 | 2022年6月18日(土) |
2020年に久々の来日公演が告知されるまで、もはや日本には来てくれないものだと思っていた。来年、遂に結成50周年を迎える孤高の弦楽四重奏団クロノス・クァルテットがコロナ禍を乗り越え、遂に19年ぶりの来日公演を果たす。
単なる有名人気曲のカバーという意味ではなく、現代ポップシーンのサウンドやリズム感覚を持ったインディー・クラシックというジャンルが2010年頃から、クラシック音楽の外縁で話題になっているが、クロノスは1970年代から古典派・ロマン派の作品にはほぼ手を出さず、現代音楽のメインストリームばかりを演奏するわけでもなく、真の意味でジャンルにとらわれず、多様な音楽をパフォーマンスし続けてきた。クラシック音楽のなかでも保守的なイメージが強いはずの弦楽四重奏という編成が、前衛芸術も停滞し始めた80年代以降に古臭いものにならずに済んだのは、少しも大袈裟ではなく、彼らクロノス・クァルテットの存在なしには考えられないのだ。
埼玉公演では、ライヒやライリーといった長年の盟友である作曲家の作品から、ジミヘンの《紫のけむり》(パープル・ヘイズ)のようなクロノスの名を世界に轟かせた人気レパートリー、更にはオノ・ヨーコとのコラボレーションに、前衛音楽の巨匠ペンデレツキ作品、クロノス結成のきっかけとなった名曲《ブラック・エンジェルズ》まで……。そこに新しい作品としてカナダのインディーロックやインドネシアの女性作曲家による楽曲まで加わる。彼らの過去・未来・現在の歩みを一夜にして堪能できるコンサートは必見・必聴だ。
小室敬幸(音楽ライター)
日時 | 2022年9月30日(金) 19:30開演 |
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会場 | 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール |
出演 | デイヴィッド・ハリントン(ヴァイオリン) |
演奏曲目 | スティーヴ・ライヒ:振り子の音楽 ジミ・ヘンドリックス(スティーヴ・リフキン編曲 ):紫のけむり + ジョン・オズワルド:スペクトル(抜粋) * ヨーコ・オノ:トゥ・マッチ・ザ・スカイ(☆) ニコル・リゼー:《ゾーンリーハーツ》からのセレクション クシシュトフ・ペンデレツキ:弦楽四重奏曲(☆) ペニ・キャンドラ・リニ(ジェイコブ・ガーシック編曲 ):マドゥスワラ ** テリー・ライリー:《サン・リングズ》より「ワン・アース ワン・ピープル ワン・ラブ」*(☆) ジョージ・クラム:ブラック・エンジェルズ
* クロノスのために書かれた作品 ※演奏者の希望により、一部曲目を変更いたしました。 |
主催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団 |
助成 | 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) |
託児サービス | 2歳以上の未就学児に対して託児のご予約を承ります。 |
感染防止策チェックリスト | こちら(PDF)をご覧ください。 |
料金 (税込) |
※U25・・・公演時、25歳以下の方対象/ご入場時、身分証明書をご提示ください。 |
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デイヴィッド・ハリントン(ヴァイオリン)/ David Harrington(Violin)
ジョン・シャーバ(ヴァイオリン)/ John Sherba(Violin)
ハンク・ダット(ヴィオラ)/ Hank Dutt(Viola)
サニー・ヤン(チェロ)/ Sunny Yang(Cello)
サンフランシスコ出身のクロノス・クァルテットは、結成から45年間にわたり、弦楽四重奏団としての可能性を追求する意志と、大胆に探求していく精神とを併せ持って活動してきました。
その中で、クロノス・クァルテットは世界で最も有名で影響力のあるアンサンブルの1つとなり、これまでに数千回にわたるコンサートを行い、60タイトルを超えるアルバムをリリース、そしてさまざまなジャンルの要素が融合した作曲家やアーティストたち−20世紀音楽の作曲家たち(バルトーク、ウェーベルン、シュニトケ等)、コンテンポラリーな作曲家たち(リゼー、マルティノフ、ヴレバロフ等)、ジャズ・レジェンド(ミンガス、エヴァンス、モンク等)ロック・アーティスト(ジミ・ヘンドリックス、ピート・タウンゼント、シガー・ロス等)、そしてマルチ・メディアのアーティスト(ローリー・アンダーソン、トレヴァー・パグレン等)と、弦楽四重奏のための1,000以上のレパートリーの創作、演奏、録音などを行っています。
クロノス・クァルテットは、これまでに2回のグラミー賞、世界的に名高い「ポーラー・ミュージック賞」や「エイブリー・フィッシャー賞」、「WOMEX(World Music Expo)アーティスト賞」などを含む40以上の賞を受賞しています。
彼らが創設した非営利団体クロノス・パフォーミング・アーツ・アソシエーション(Kronos Performing Arts Association)は、新作の委嘱、コンサート・ツアー、サンフランシスコやカリフォルニア州でのシーズン・コンサート、教育プログラム、「クロノス・フェスティバル」自主制作など、クロノス・クァルテットのあらゆる活動をサポートしています。
2015年、クロノス・クァルテットは「未来のための50曲 Fifty for the Future:The Kronos Learning Repertoire」を立ち上げました。これは、次世代のための弦楽四重奏のコンテンポラリーなレパートリーを委嘱し、その楽譜や音源、作曲者のコメント、映像などを無料で使用できるという、世界でも最初の教育的でレガシーなプロジェクトです。
【チケット取扱い】
■SAFチケットセンター
・電話 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00〜19:00)
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■窓口
彩の国さいたま芸術劇場(休館日を除く10:00~19:00)アクセス
埼玉会館(休館日を除く10:00~19:00)アクセス
■プレイガイド
・イープラス https://eplus.jp
・チケットぴあ https://t.pia.jp
【お問い合わせ先】
SAFチケットセンター 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
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