Vol.110
2024年8月号
彩の国さいたま芸術劇場
一般発売 | 2022年2月26日(土) |
メンバーズ発売 | 2022年2月19日(土) |
7月の大塚直哉レクチャー・コンサートは、「バッハ“平均律”前夜」と題して、平均律クラヴィーア曲集が生み出される前の、修業時代のバッハに着目します。バッハには10代の頃、見ることを禁じられていたお兄さんの楽譜を夜中に月明りの下でこっそりと書き写していたというエピソードがあります。そんな若きバッハの姿に思いを馳せながら、そのときに書き写して勉強したとされる作品や、“平均律”に繋がっていく作品たちをオルガン、チェンバロ、クラヴィコードでお楽しみいただきます。ゲストには、羊皮紙研究家の八木健治を迎え、当時の紙やペンの様子、古楽器に使われた羊皮紙などについてお話しいただく予定です。どうぞお聴き逃しなく!
大塚直哉さんからコメントをいただきました!
J. S. バッハの2冊の《平均律クラヴィ―ア曲集》を見渡してみると、あちこちに仕掛けられたバッハの創意工夫とともに、若い時からバッハが受けてきたほかの音楽家たちからの影響を随所に見ることができます。少年時代のバッハどれほど貪欲に、それまでの音楽伝統を学んだことでしょうか。幼い頃、月明かりの下で楽譜をこっそり写したエピソード、また徒歩で遠くの北ドイツの街まで出かけて行って巨匠の演奏に聞きほれた話、などが伝えられています。これらの逸話の真偽のほどは今となってはもうわかりませんが、バッハの長兄ヨハン・クリストフが編纂したとされる『メラ―写本』『アンドレアス・バッハ本』と呼ばれる楽譜集には、そのエピソードとのつながりを思わせる様々な作品が、バッハの青年期の作品とともに書き込まれています。《平均律クラヴィーア曲集》を1曲1曲追いかけてきたシリーズの番外編として、これらの楽譜集の中の作品をチェンバロやクラヴィコード、オルガンでお聴きいただきながら、少年期から青年期にかけてのバッハが夢中で書き写したかもしれない音楽、そしてそれらから刺激を受けながらバッハがのちに“平均律”のような充実した作品を生み出す独自の書法を練り上げていった様子に想いを馳せたいと思います。羊皮紙研究家の八木さんをお招きして、バッハが月明かりのもとで使ったかもしれない当時の筆記具や紙についてのお話も伺う予定です。どうぞお楽しみに。
大塚直哉
日時 | 2022年7月3日(日) 14:00開演(13:30開場) |
---|---|
会場 | 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール |
出演 | 大塚直哉(ポジティフ・オルガン、チェンバロ、クラヴィコード、お話) ゲスト 八木健治(羊皮紙研究家) |
曲目 | ブクステフーデ:前奏曲 ト短調 BuxWV 163 J. S. バッハ:カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」BWV 992 J. S. バッハ:トッカータ ニ長調 BWV 912 マルシャン:組曲 ニ短調 より ほか 【アンコール曲】 |
主催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団 |
託児サービス | 2歳以上の未就学児に対して託児のご予約を承ります。 |
感染防止策チェックリスト | こちら(PDF)をご覧ください。 |
料金 (税込) |
全席指定 2,200円 ※本公演は、出演者との距離を確保した上で、通常通りの配席で販売いたします。ただし、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては変更となる可能性がございます。 |
---|---|
発売日 | 【一般】2022年2月26日(土) |
東京藝術大学大学院チェンバロ専攻、アムステルダム音楽院チェンバロ科およびオルガン科修了。アンサンブル・コルディエ、バッハ・コレギウム・ジャパンなどのアンサンブルにおける通奏低音奏者として、またチェンバロ、オルガン、クラヴィコードのソリストとし て活躍。また、こうした古い時代の鍵盤楽器に初めて触れる人のためのワークショップを全国各地で行なうなど、後進の育成とバロック音楽の普及にも力を注い でいる。現在、東京藝術大学音楽学部教授、国立音楽大学非常勤講師。宮崎県立芸術劇場、彩の国さいたま芸術劇場のオルガン事業アドヴァイザーを務める。アンサンブル・コルディエ音楽監督。 NHK-FM「古楽の楽しみ」案内役として出演中。
公式HP http://utremi.na.coocan.jp/
国際基督教大学教養学部語学科卒業、上智大学大学院外国語学研究科博士前期課程修了。自宅の風呂場でひつじの毛を剥ぎ羊皮紙を作ることから出発し、現在は羊皮紙の販売、羊皮紙写本等の展示、および羊皮紙や写本に関する執筆や講座等を行う。羊皮紙の他、羽ペンやインク、西洋手漉紙やガット弦なども手作りし、芸術を支える道具類の奥深さに魅せられている。「羊皮紙のすべて」(青土社、2021年)、「図書館情報資源概論」(共著、ミネルヴァ書房、2018年)、「モノとヒトの新史料学」(共著、勉誠出版、2016年)、「ガット弦の変遷」(翻訳、私家版、2019年)をはじめ、羊皮紙や書写材などに関する文章を多数執筆。西洋中世学会会員。
【チケット取扱い】
■SAFチケットセンター
・電話 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00〜19:00)
※一部IP電話からは、ご利用いただけません。
※車椅子をご利用の方は、お電話にてご予約ください。
■SAFオンラインチケット
ご購入はこちら
※初めてご利用になる方は利用登録(無料)が必要です。
■窓口
彩の国さいたま芸術劇場(休館日を除く10:00~19:00)アクセス
埼玉会館(休館日を除く10:00~19:00)アクセス
【お問い合わせ先】
SAFチケットセンター 0570-064-939(彩の国さいたま芸術劇場休館日を除く10:00~19:00)
※一部IP電話からは、ご利用いただけません。
MOVIE Information
SOCIAL NETWORKING SERVICE