• TOP
  • 公演情報
  • さいたまネクスト・シアター 世界最前線の演劇3『朝のライラック』

公演情報
performance information

彩の国さいたま芸術劇場

演劇

さいたまネクスト・シアター 世界最前線の演劇3 [ヨルダン/パレスチナ] 『朝のライラック』

さいたまネクスト・シアター 世界最前線の演劇3 [ヨルダン/パレスチナ] 『朝のライラック』

絶望の淵に立つふたり
緊迫の一夜の物語 

世界最前線の演劇シリーズ第3弾となる本作は、イスラーム国支配下のとある町で若い夫婦を襲った2015年9月の実話に着想を得て書かれました。宗教的にも社会的にも決して冒してはならない禁忌を孕んだニュースは、故郷パレスチナに心を寄せて活動する作者ガンナーム・ガンナーム氏を強く突き動かしました。
過激さで世界を震撼させる武装組織の支配下で、恐怖に包まれ暮らす人びとの声にならない叫び。同時代に失われていく無数の命とその痛みを言葉に変え、明るい未来が訪れるよう祈りを込めて描かれた本作に、どうぞご期待ください。

 
2019年7月18日(木)〜28日(日)  
全公演、終演後アフタートークあり。
※当日券は各回開演の30分前より会場受付にて販売いたします。

一般発売

2019年4月27日(土)

メンバーズ発売

2019年4月20日(土)

チケットの購入方法

当日券あり

あらすじ

舞台は武装組織ダーイシュ(※)の支配下にある、中東の架空の町テル・カマフ。この町に住む夫婦、ドゥハー(「朝」の意)とライラクはともに芸術教師をしている。学校は軍事拠点にされ、生徒たちが次々と戦闘に加わり、町が支配の闇に包まれていく中、美しいライラクを手に入れようとする軍司令官と町の長老は、それぞれに非情な選択をドゥハーとライラクに迫る。

※ダーイシュ(Da’ish)とは「イスラーム国」を名乗る組織の他称。「イラク・シャームのイスラーム国(al-Dawla l-Islamiya fi l-Iraq wa sh-Sham)」のアラビア語の頭文字をとった、否定的な響きを持つ蔑称。同組織を支持しないアラブ人やアラビア語メディアは「イスラーム国」ではなく、「ダーイシュ」という呼称を用いることが多い。

公演インフォメーション

公演日時

※日本語上演
※開場は開演の20分前です。 ★7/26は記録映像撮影のため客席内にカメラが入ります。
※開場時間よりチケットに記載されている整理番号順のご入場となります。開場時間を過ぎますと整理番号は無効になります。
※車椅子でご来場の方は、公演前日までに彩の国さいたま芸術劇場0570-064-939(休館日を除く10:00〜19:00)までご連絡ください。

上演時間

100分 予定(休憩なし)
※全公演、終演後にアフタートークあり。

会場

彩の国さいたま芸術劇場 NINAGAWA STUDIO (大稽古場)
※特設劇場での上演のため、椅子の形状が通常と異なります。

ガンナーム・ガンナーム

翻訳

渡辺真帆

演出

眞鍋卓嗣

出演

竪山隼太 手打隆盛 堀 源起 松田慎也 茂手木桜子 中西 晶 鈴木真之介/ 占部房子(小野事務所)

主催・企画・製作

公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

企画協力

公益社団法人国際演劇協会日本センター

関連企画

【『朝のライラック』関連企画】 全公演、終演後にアフタートーク開催!

■7月18日(木) 作者:ガンナーム・ガンナーム氏、通訳:ナーヘド・アルメリ氏
■7月19日(金) 作者:ガンナーム・ガンナーム氏、通訳:ナーヘド・アルメリ氏
■7月20日(土) 作者:ガンナーム・ガンナーム氏、通訳:渡辺真帆氏
■7月21日(日) 作者:ガンナーム・ガンナーム氏、通訳:渡辺真帆氏
■7月23日(火) 山本 薫氏
■7月24日(水) _岡 豊氏
■7月25日(木) 柳谷あゆみ氏
■7月26日(金) 小倉美保氏
■7月27日(土) 眞鍋卓嗣氏、渡辺真帆氏
■7月28日(日) 眞鍋卓嗣氏、渡辺真帆氏

<アフタートーク ゲスト・プロフィール>
山本 薫(慶応義塾大学総合政策学部専任講師)
東京外国語大学でアラビア語を学び、シリア、エジプトへの長期留学を経て、2002年に東京外国語大学より博士号(文学)取得。専門はアラブ文学・文化論。主な著作に『パレスチナを知るための60章』臼杵陽・鈴木啓之編著(分担執筆、明石書店、2016年)、訳書にエミール・ハビービー著『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』(作品社、2006年)など。

 _岡 豊(公益財団法人中東調査会主席研究員)
新潟県出身。早稲田大学教育学部卒。上智大学にて博士合取得。在シリア日本国大使館専門調査員などを経て現職。専門は現代シリアの政治や社会。イスラーム過激派のモニター。主な著作:『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』

柳谷あゆみ(公益財団法人東洋文庫研究員・上智大学アジア文化研究所共同研究員)
専門は中世アラブ史。シリアをはじめとする現代アラブ文学の翻訳も手掛ける。主な翻訳に、ザカリーヤー・ターミル著『酸っぱいブドウ/はりねずみ』(白水社)、ムハンマド・アルアッタール「ダマスカス  While I was waiting」(戯曲翻訳)など。今年末に、シリアの女性作家サマル・ヤズベクが2011年のシリア革命の挫折を題材として著した「Bawwabat ard al-adm(原題)」の訳書刊行を予定している。

小倉美保(編集者。出版社ぶなのもり代表。Antenna Books & Cafe ココシバ共同店主)
1995年、ぶなのもりを川口市で立ち上げ、国際交流、在日外国人関連の書籍などを中心に出版活動を行う。発行書籍に『Q&A在留特別許可』『川口界隈おいしいエスニックガイド』『私のエッジから観ている風景—日本籍で在日コリアンで』がある。2019年7月、『日本に生きるクルド人』を発行予定。また、2018年7月以来、Antenna Books & Cafe ココシバを運営。小出版社の発行書籍を販売しながら、「クルドスイーツ☆パラダイス」等、各種イベントやワークショップの場を提供する。

チケットインフォメーション

当日券あり

料金
(税込)

【全席自由】整理番号付
一般 3,000円/メンバーズ 2,700円/U-25 2,000円
※U-25:公演時25歳以下対象/劇場のみ取扱/入場時に身分証をご提示ください。

*開場時間よりチケットに記載されている整理番号順のご入場となります。
*開場時間を過ぎますと整理番号は無効になります。

発売日

【一般】2019年4月27日(土)
【メンバーズ】2019年4月20日(土)

プロフィール
PROFILE

ガンナーム・ガンナーム(Ghannam Ghannam)/ 作

演出家、劇作家、俳優。1955年ジェリコ生まれ。1984年から演劇活動を開始。ヨルダン芸術家連盟会員、ヨルダン演劇人協会会員。アラブ演劇協会等の設立に参加。現在はアラブ演劇協会で出版・広報責任者を務めるほか、アラブ圏の多数の演劇祭で審査員を務める。代表作に故ガッサーン・カナファーニー原作の一人芝居『ハイファに戻って』。戯曲『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』(2016)でのヨルダン文化省創造賞のほか、戯曲賞、演出賞を多数受賞。

※アラブ演劇協会(Arab Theatre Institute-ATI) 2007年設立。本部はUAEシャルジャ市。アラブ諸国における演劇活動、学校での演劇教育、演劇人の交流促進、若手の育成、演劇に関わる文学者(作家を含む)の文学的・経済的権利に関する意識向上や、その権利を保障するための法律・協定制定のための活動、アラブと非アラブの演劇関係者の交流促進、アラブ演劇の紹介を行う。現理事長は当協会設立者でもあるシャルジャ首長のシェイフ・スルターン・ビン・ムハンマド・カースィミー殿下。アラブ演劇祭の主催団体。
 

渡辺真帆(わたなべ・まほ)/ 翻訳

埼玉県生まれ。小学校時代をカタールで過ごし、東京外国語大学にてアラビア語と中東政治を専攻。2013年夏から1年間パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)・ビールゼイト大学に留学。現地で日本・パレスチナ共作の演劇作品に通訳で参加し、舞台芸術に関わるようになる。通訳・翻訳者としてドキュメンタリー、芸術文化など多分野で活動後、現在は国際協力NGO日本国際ボランティアセンター(JVC)にてパレスチナ事業を担当。
 

眞鍋卓嗣(まなべ・たかし)/ 演出

1975年生まれ。東京都出身。劇団俳優座文藝演出部所属。劇団内の主な演出作品に、『先生のオリザニン』(加藤剛主演)、『海の凹凸』(作・詩森ろば)、『首のないカマキリ』(作・横山拓也)。その他、オペラシアターこんにゃく座『遠野物語』(作・長田育恵)、名取事務所『ああ、それなのに、それなのに』(作・別役実)など劇団外でも活躍を見せる。名取事務所『象』(作・別役実)においては2018年にロシア、ルーマニア巡演を成功させた。
 

さいたまネクスト・シアター

さいたまネクスト・シアターは、「次代を担う若手俳優の育成」を目的に2009年に蜷川幸雄が立ち上げ、以降公演を通した実践的な俳優育成を行っている若手演劇集団。
2008年12月に1,225名が応募し、オーディションを勝ち抜いた44名で始動。
第2回公演『美しきものの伝説』(2010)、第3回公演『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』(2012)で2作品連続して読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。
14年はさいたまゴールド・シアター『鴉よ、おれたちは弾丸をこめる』で3カ国5都市を巡るワールドツアーに参加。第6回公演『リチャード二世』(2016)では、第3回ハヤカワ『悲劇喜劇』賞を受賞。同作が15年、「クライオーヴァ国際シェイクスピア・フェスティバル」より招聘を受け上演。17年、さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』でもゴールド・シアターとの見事なコラボレーションをみせ、高い評価を受ける。
2018年よりスタートした世界最前線の演劇シリーズ、第1弾『ジハード-Djihad-』、第2弾『第三世代』が好評を博した。
観る者の感情を揺さぶるドラマ性を持った古典戯曲と、現代のナイーブな若者たちの肉体や感性を結びつけ、普遍的でありながら同時代性を持った稀有な作品を生み出し続けている。

公演関連記事

「埼玉アーツシアター通信」No.80

P.8-9 さいたまネクスト・シアター 世界最前線の演劇3『朝のライラック』 同時代の人間が発する生の叫び 文◎渡辺真帆(『朝のライラック』翻訳)

「埼玉アーツシアター通信」No.81

P.6-7 さいたまネクスト・シアター 世界最前線の演劇3 眞鍋卓嗣Interview 取材・文◎川添史子 Photo◎片山貴博
  • 御支援のお願い
  • さいたまゴールド・シアター
  • 参加・育成事業
  • 彩の国シェイクスピアシリーズ 公式twitter