Vol.111
2024年10月号
彩の国さいたま芸術劇場
2021年2月
10日(水) 10:30/14:30
11日(木) 10:30/14:30
12日(金) 10:30/14:30
13日(土) 10:30/14:30★
14日(日) 10:30/14:30
(1日2回、計10回上映)
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
★ アフターセミナーあり。
ゲストは、芝 健介さん(東京女子大学名誉教授/ドイツ近現代史)
【重要】彩の国シネマスタジオ/新型コロナ感染症拡大防止対策とご来場の皆さまへのお願い
※現在、緊急事態宣言が発出されていますので、通常定員数の50%で入場制限を実施しています。よろしくお願い申し上げます。
その残酷な政治的弾圧は、たった2分間の黙祷から始まった。
なぜ19歳の若者たちは国家を敵に回してしまったのか?
無垢な少年少女が人生のすべてを懸けて下した決断
そして大人たちに抗う彼らが成し遂げた”小さな革命”とは?
東西冷戦下の東ドイツで起こった衝撃と感動の実話!
第二次世界大戦中のナチスの蛮行、東西冷戦下の国家分断という痛切な歴史を背負うドイツでは、未来への教訓とすべき現代史を題材にした実話ものが盛んに作られている。
本作は、2006年自らの強烈な経験を記したディートリヒ・ガルスカの『沈黙する教室 1956年東ドイツ−自由のために国境を越えた高校生達の真実』を原作とし、監督を務めるのは、『アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男』(’16年)でロカルノ国際映画祭観客賞を皮切りに数々の賞を受賞し、ドイツ映画賞ではロラ賞6部門を受賞して最優秀監督賞と最優秀脚本賞を授与されたラース・クラウメである。
19歳の若者たちが行ったわずか2分間の黙祷が国家機関の目にとまり、政治的な弾圧へと発展していく衝撃的な物語であるが、実話の映画化で大切なのは「歴史的な正確性とドラマ性の適切なバランス」と説く監督によって、東ドイツを題材とした映画にありがちな暗く重苦しいトーンでなく、青春映画らしいみずみずしいきらめきに満ちあふれた映画として描かれている。また、西ドイツとは異なった形で第二次世界大戦の恐ろしい歴史から新しい未来へつながる道を見つけようとしていた東ドイツという視点から、人々が生活の中でどのように感じて生きていたかに関心を寄せる監督は、その緻密なリサーチを重ねることで、その驚くべき事の成り行きを迫真のサスペンスと繊細にして深みのある人間ドラマとして描くことで、観る者をぐいぐいひきこんでいく。
そしてロケ地となったブランデンブルク州アイゼンヒュッテンシュタットは、歴史を感じさせる古い町並みが今なおのこっている一方で、旧東ドイツ時代に製鉄所を中心に栄えた当時としてはかなり現代的で活気のある地域で、その街を舞台に1956年というベルリンの壁が存在していなかった時代を背景として、希望を追い求めた若者たちが”小さな革命”を、未来へとつづく”列車”とともに描き上げた感動の実録青春映画が『僕たちは希望という名の列車に乗った』なのである。
1956年、冷戦下の東ドイツ。スターリンシュタットの高校に通う19歳のテオ・レムケとクルト・ヴェヒターは、列車で西ベルリンに到着した。労働者の子であるテオとエリート階層のクルトは、対照的な家庭環境で育ちながらも固い友情で結ばれ、しばしば祖父の墓参りを口実にして西ベルリンを訪問していた。当時はまだベルリンの壁が存在していない時代だった。この日もちょっとした冒険気分で映画館に忍び込んだ二人は、そこで自分たちと同じくソ連の強い影響下にあったハンガリーで、数十万人の民衆が自由を求めて蜂起したニュース映像を目にする。
地元の街に戻ったテオたちは、法律で禁止されている西ドイツのラジオを通して、ハンガリーの民衆蜂起が悲惨な結果を招き、数百名の市民が命を落としたことを知り、彼らは大きなショックを受けたのだった。
後日、クルトが学校の教室でハンガリーのために黙祷をしようとクラスの皆に呼びかけ、反発する者もいる中、多数決の末、一同はその直後の歴史の授業で2分間の黙祷を実行した。
彼らの純粋な気持ちで行った黙祷は、大人たちの深刻な反応を呼び起こすことになる。生徒たちへの詰問は厳しく続けられ、ついに人民教育相のランゲまで直々に教室まで足を運び、首謀者を教えるように生徒たちに脅しをかける事態となる。国家を揺るがす大事件にまで発展したことで、生徒たちは激しく動揺する。その後もランゲの脅迫にも似た尋問は執拗に続き、生徒たちは精神的に追い詰められていくのだった。
大切な友を密告してエリートの階段をあがるのか、それとも信念を貫いて大学進学を諦め、この国での輝かしい未来を閉ざすのか。かくして人生を左右する過酷な決断を迫られたテオとクルト、クラスの仲間たち19名は、大人たちの想像を超えた驚くべき行動に出るのだった・・・・。
ドイツ近現代史をご専門とされる芝健介さんに当時の歴史的背景をふまえお話しいただきます。
【日 時】2月13日(土)14:30上映回終了後
【ゲスト】芝 健介さん(しば・けんすけ 東京女子大学名誉教授/ドイツ近現代史)
上映日時 | 2021年2月 |
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会場 | 彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール |
作品情報 | 【監督・脚本】 ラース・クラウメ 【原 作】 ディートリッヒ・ガルスカ『沈黙する教室』 【出 演】 レオナルド・シャイヒャー、トム・グラメンツ、ヨナス・ダスラー、ロナルト・ツェアフェルト、ブルクハルト・クラウスナー ほか
(2018年/ドイツ/111分)
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主催 | 特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク |
提携 | 彩の国さいたま芸術劇場 |
必ずお読みください | ◆マスクを着用されていない方はご入場いただけません。会場内では常時マスクの着用をお願いいたします。 ◆受付時に検温を実施します。37.5度以上の熱があった場合は、入場をお断りさせていただきます。予めご了承ください。 ◆新型コロナ感染症拡大防止の対策のため、入場にあたってお名前と連絡先の記入をお願いしています。 ◆緊急事態宣言により、入場制限を実施しています。 ※新型コロナウイルス感染症拡大防止対策についての詳細はこちらもあわせてご確認ください。ご来場の前にご一読をお願いいたします。 |
料金 (税込) |
【全席自由】 一般1,100円/小中高生550円*(何れも税込) |
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