Vol.122
2026年8月号
埼玉会館
2026年12月
17日(木)10:30/14:30/18:30
【問い合わせ先】埼玉映画ネットワーク 048-762-9407
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
◎12/17(木)14:30の回終了後、アフターイベント開催予定!
探しにいきましょう、これからの人生を。

パリからブルゴーニュへ。“人生の秋”を楽しむために必要なのは、親友とのおしゃべり、映画に読書、旬の食材。それから、わたしだけの秘密。
『焼け石に水』『8 人の女たち』 『スイミング・プール』など、カンヌ、ベルリン映画祭の常連、フランス映画の巨匠フランソワ・オゾンの新作は、自然豊かなフランス・ブルゴーニュの秋を舞台にした人生ドラマ。監督の子供の頃の思い出から着想を得て制作され、幼少の時に毎年訪れていたブルゴーニュが舞台となっている。
主人公ミシェルを演じたのは、映画、舞台でも活躍するベテラン女優エレーヌ・ヴァンサン。その親友役に、ジョジアーヌ・バラスコ。その息子役にサン・セバスティアン映画祭で助演俳優賞を受賞したピエール・ロタン。日本でも大ヒットを記録した『スイミング・プール』のリュディヴィ−ヌ・サニエも2003 年以来、約22 年ぶりに出演。新旧のオゾン・ファミリーが一堂に会し、熟練した演技を魅せる。
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新旧オゾン組が集結。初期のオゾン作品を感じさせる濃厚な人生ドラマ
本作の主人公は、80歳のミシェル。パリでの生活を終え、人生の秋から冬に変わる時期を自然豊かなブルゴーニュの田舎で一人暮らしをしている。秋の休暇を利用して訪れた娘と孫に彼女が振る舞ったキノコ料理が引き金で、それぞれの過去が浮き彫りになっていく。人生の最後を豊かに過ごすために、ミシェルはある秘密を守り抜く決意をする—。
美しいブルゴーニュの景観の中、後ろめたい過去を抱えつつも人生の終盤を生き抜くミシェルの強さ、そして親友との互いに信じ合う絆と愛情を、繊細に、時にドラマティックに描き出す。さらにサスペンス的な要素も垣間見える本作は、初期のオゾンの作風を彷彿させ、成熟した大人たち、映画ファンたちに静かな感動をもたらすだろう。

フランソワ・オゾン監督へのインタビュー
— 本作では、より親密な作品に回帰していますね。
『私がやりました』では、皮肉と虚構を遊び心たっぷりに扱ったスクリューボール・コメディを手がけましたが、その後、より現実に根ざした、削ぎ落とされた作品を作ろうとオリジナル脚本を書きました。両作とも罪悪感と殺人をテーマにしていますが、本作はまったく異なるトーンを持っています。私が昔から愛読してきた作家、ジョルジュ・シムノン(メグレ・シリーズ)の作風に通じるものがあります。
監督として目指したのは、シンプルで穏やかな演出です。しかしその中に、登場人物たちが「正しさ」と「過ち」の狭間で抱える複雑な道徳的ジレンマから生まれる緊張感とサスペンスを織り交ぜました。しかし何よりも、私はある年齢を超えた女優たちを映し出したいと考えていました。彼女たちの皺にこそ、人生経験と時の流れの美しさが宿っているからです。
私は、高齢者が社会やスクリーンからあまりにも早く姿を消していく現状に愕然としています。だからこそ、本作では70 代、80 代の女優たちを起用しました。彼女たちは自らの年齢を誇りに思い、飾ることなく受け入れています。本作の撮影中は、よく『まぼろし』(2000年製作)の撮影前を思い出しました。当時、主演のシャーロット・ランプリングはまだ50 歳だったにもかかわらず、誰もが口をそろえて「彼女はもう年を取りすぎている、誰も興味を持たない」と言っていたのです。
— 本作は、私たちの潜在意識にある深い闇を探る作品ですね。
私は、高齢化に伴う課題とスリラー要素を組み合わせたかったのです。作中では多くのことが明言されず、あるいは意図的に観客の想像に委ねられています。そうすることで、観る人それぞれが自分なりの物語を作り、登場人物の行動を独自に解釈できるようになっています。特に、ミシェルとマリー=クロードの息子であるヴァンサンについてはそうです。彼は刑務所を出たばかりで、過去に「若いころちょっとしたトラブルを起こした」ことしか分かっていません。
時として、人生は意図せずして私たちの最も暗く深い願望を叶えてしまうことがあります。私たちは高齢者を聖人化し、理想化しがちですが、彼らもまた複雑な人生を生きてきた存在なのです。彼らにも若い頃があり、性的な存在であり、無意識の思考や欲望を持っています。私は、ミシェルが孫に再会したいと願うことの曖昧さを、観客に感じ取ってもらいたいと思いました。彼女の行動には完全に明確な意図や意志があるわけではなく、状況や偶然、運命によって左右されています。
この映画を通じて、観客に問いかけたいのは、もし身近な人が、自分が許せない行為をした疑いをかけられたとして、それを証明する確固たる証拠がなかったとしたら、自分はどう振る舞うのか?ということです。疑念が生まれます。では、その人を守るためにどこまで行動するのか?こうした問いは、現在の政治的・社会的混乱を踏まえると、特に現代において切実な意味を持つように感じられます——。


季節は秋。ミシェルは、休暇に訪れる孫と会うことを楽しみに、家庭菜園で採れた野菜をスープにし、お得意のケーキを焼き、紅葉が色づく森の中を親友とおしゃべりしながら散歩する。そんな丁寧で満ち足りた生活を送る中、家族にふるまったキノコ料理をきっかけに彼女の過去が見え隠れし始める。残りの人生を穏やかに過ごすため、自分らしく生き抜くため、彼女が受け入れた、ある秘密とは——?
| 日時 | 2026年12月 |
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| 会場 | 埼玉会館 小ホール |
| 作品情報 | 監督・脚本:フランソワ・オゾン (『すべてうまくいきますように』『わたしがやりました』) 共同脚本:フィリップ・ピアッツォ 出演:エレーヌ・ヴァンサン(『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』)、ジョジアーヌ・バラスコ(『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』)、リュディヴィーヌ・サニエ(『スイミング・プール』)、ピエール・ロタン(『12 日の殺人』) 2024年/フランス/フランス語/103分/ビスタ/カラー/ 日本語字幕:丸山垂穂/原題:Quand vient l’automne 配給:ロングライド、マーチ © 2024 – FOZ – FRANCE 2 CINEMA – PLAYTIME
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| 主催 | 特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク |
| 共催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(埼玉会館) |
| 料金 (税込) |
【全席自由】 ※前売券なし・当日現金支払いのみ・各回入替制・整理券制 *学生証を確認する場合がございます。
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