Vol.113
2025年2月号
彩の国さいたま芸術劇場
2025年4月
16日(水)10:30/14:30
17日(木)10:30/14:30
18日(金)10:30/14:30
19日(土)10:30/14:30
20日(日)10:30/14:30
(1日2回、計10回上映)
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
◎19日(土)14:30の回終了後、アフターセミナー開催予定!
【問い合わせ先】埼玉映画ネットワーク 048-762-9407
それは、父が贈る最後の愛
余命宣告を受けた父親と一人息子の家族探しの旅が始まる
世界中の映画祭で絶賛され、異例のロングランヒットを記録した『おみおくりの作法』。日本でも阿部サダヲ主演で『アイ・アム まきもと』としてリメイクされ話題を集めるなど、今もなお愛され続けているヒューマンドラマの傑作だ。その生みの親である名匠ウベルト・パゾリーニの待望の最新作では、余命宣告を受けたシングルファーザーが、自分が亡き後に息子が一緒に暮らす“新しい家族”を探し求める物語だ。
監督が実際の記事から着想を得たという本作は、力強く紡がれた父子の絆を通じて、ヴェネツィア国際映画祭をはじめ世界中で共感の嵐を巻き起こし、米映画レビューサイトRotten Tomatoesでは驚くべきことに100%フレッシュ!を叩き出した。「生」と「死」という普遍的なテーマから新たに誕生した感動作が、日本中を優しい涙で包み込む—。
監督 ウベルト・パゾリーニは語る
幼い息子のため、死ぬ前に新たな家族を見つけようとする末期患者の父親の話を読んだとき、すぐにこの映画を作りたいと思った。主要な登場人物はそれぞれ非常にドラマチックな状況を抱えているものの、脚本の観点では、小津安二郎、最近で言えば、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の作品に見られるような、ストーリーに対し非常に繊細かつ“控えめ”な手法を採用することに決め、メロドラマや感情主義とは最大限距離を置いている。このアプローチは、様式的な華やかさに紛らわされない率直で自由な映画製作のスタイルに反映されている。
マリウス・パンドゥルのカメラワークは、場合によっては子どもの視点も取り入れ、流動的かつ控えめな姿勢になるように意図された。監督として本作品に臨む上で主に課題だったのが、非常に幼い子どもと撮影することと、真実味がある感動的な父子関係を演出することだった。幸い、当日4歳だった幼いダニエル・ラモントは生まれながらに非常に高い認識力を持つ敏感な役者だった。またジェームズ・ノートンは、寛大にも撮影のずいぶん前から長い時間をかけてダニエルと絆を構築してくれて、子どもにとっては強烈で、時に困惑させられることもある撮影期間中も、ダニエルを助け、導いてくれた。
窓拭き清掃員として働く33歳のジョンは若くして不治の病を患い、残された余命はあとわずか。シングルファーザーとして男でひとつで4歳のマイケルを育ててきた彼は、養子縁組の手続きを行い、息子の“新しい親”を探し始める。理想の家族を求め、何組もの“家族候補”と面会をするが、人生最大の決断を前に進むべき道を見失ってしまう。そんな彼は、献身的なソーシャルワーカーとも出会い、自分の不甲斐なさに押しつぶされそうになりながらも、息子にとって最良の未来を選択しようとするが—。
◎アフターセミナー
◇日時:2025年4月19日(土)14:30の回終了後
◇場所:彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール
◇ゲスト:押場 靖志 (おしば・やすじ)さん |イタリア映画研究/イタリア語教師
上映日時 | 2025年4月 |
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会場 | 彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール |
作品情報 | 監督・脚本:ウベルト・パゾリーニ(『おみおくりの作法』) 出演:ジェームズ・ノートン、ダニエル・ラモント、アイリーン・オヒギンズ ほか 2020年/イタリア、ルーマニア、イギリス/英語/95分/ビスタ/原題:Nowhere Special |
主催 | 特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク |
共催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(彩の国さいたま芸術劇場) |
料金 (税込) |
【全席自由】 一般1,100円/小中高生600円*(いずれも税込) *学生証を確認する場合がございます。 |
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