詳細|お知らせ
News

彩の国さいたま芸術劇場 |

音楽

【6月10日(土)開催 ピアノ・エトワール・シリーズ アンコール! Vol.7】 上原彩子 インタビュー

2017年5月13日

 
 詳しい公演情報はこちらからどうぞ!
 
 
Q:このたびは、彩の国さいたま芸術劇場でのリサイタルのために素敵なプログラムを組んでくださり、本当に嬉しく、楽しみにしています。モーツァルト、シューマン、リストの幻想曲を集めた、非常に興味深い今回のプログラムについて、上原さんの思いをおきかせください。 
 同じ幻想曲でも、モーツァルトにとっての幻想曲はかなりの冒険、一方シューマンやリストにとっては自分の表現を思い切り提示できる分野だったのではと思います。モーツァルトの幻想曲は古典派の中ではかなりロマン派に近い位置にある曲でありながら、様式の美しさをぎりぎりのところで保っているのに対して、シューマン、リストでは、様式を越えて自身の想いを曲に込めている、その違いが面白いのではないかと感じています。
 
Q:彩の国へは6度目の登場となりますが、こちらでの演奏会で印象に残っていることがありましたら教えてください。 
 やはり、一番初めのコンサートは忘れられません。素晴らしい響きだなと感じたとともに、数々の名ピアニストを聴き続けていらっしゃったお客様方が発するオーラに圧倒され、もっと練習しないとと思ったのをよく覚えています。また、今は亡き諸井誠先生にコンサートの後色々なお話を伺ったことは、私の大切な思い出です。それから、ホールのスタッフの皆様が、本当に音楽を心から好きなのが伝わってきたのが、私にとって大きな喜びでした。
  
Q:上原さんは、3人のお子さんを育てながら、国際的なピアニストとして第一線で活躍していらっしゃいますが、両立のコツやそのパワーのみなもとはどんなことでしょうか。  
 子供達からは、毎日大きなエネルギーをもらっています。母親になる前には考えられませんでしたが、今は、子供と過ごす時間が私にとってとても良いリフレッシュの時間になっています。
 
Q:改めて、ピアノの魅力はどんなことだとお考えですか。 
 一人で完結できるというのが最大の魅力です。それだけ、自由さが許される楽器です。枠を踏み外す危険はありますが、全てを一人で支配できるのは他の楽器にはない素晴らしさです。また、音色の多様さも大きな魅力です。
 
Q:ピアニストとして、今後どんな活動を展開していきたいとお考えですか? 
 ピアノはレパートリーが多いので、どんどん新しいものにチャレンジしたいですが、究極の理想は、どの曲を弾いても、最初の音から、だれが弾いているか分かる、そんなピアニストに70歳ぐらいにはなっていたいです。そして、あの世に行く前日までピアノを弾いていられたら最高だと思います。
 

Q:お忙しい毎日だと思いますが、休日はどんな風に過ごしていらっしゃいますか。また、気分転換にどんなことをなさいますか。 
 土曜日と日曜日は、コンサートの時以外、全て子供と過ごしています。それが、私にとって気分転換です。公園に行ったり、映画に行ったり、最近はローラースケートにはまっています。
 
Q:最後に、埼玉のお客様にメッセージをお願いします。  
 いつも、皆様とても熱心に、そして心から音楽を楽しんで聴いて下さっていて、本当に嬉しいです。今回は、少し、大人になった私の演奏を楽しんでいただければ幸いです。

(協力:ジャパン・アーツ)