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彩の国さいたま芸術劇場 |

演劇

【まもなく発売日!】『松竹大歌舞伎』梅玉、芝翫、橋之助、福之助が語りました

2017年5月15日

6月30日(金)から東コース、8月31日(木)から西コースが始まる、平成29年度公文協主催「松竹大歌舞伎 中村橋之助改め八代目中村芝翫襲名披露 中村国生改め四代目中村橋之助襲名披露 中村宗生改め三代目中村福之助襲名披露」巡業。(今年の熊谷公演は7月28日です)

出演する中村梅玉、中村芝翫、中村橋之助、中村福之助らが、記者発表で語った意気込みをご紹介いたします。

 

 

◎兄弟が初役で挑む『猩々』
「初役の猩々ですが、踊りは大好きなので、各地のお客様に楽しんでいただけたらと思っております。襲名で、松羽目ものですので、しっかりと稽古して勤めたい」と、兄の橋之助が気合を見せると、弟の福之助も、珍しい猩々三人での踊りとあって「どういう形になるかわかりませんが、先輩にいろいろ教えていただき、勉強して頑張りたい」と積極的な姿勢で語りました。
 橋之助、福之助は3演目すべてに出演し、昼夜で1日6演目に出演する大活躍!

 

 

◎芝翫型『熊谷陣谷』
襲名披露口上に続いては『熊谷陣屋』。芝翫が歌舞伎座10月の襲名披露狂言として披露した、芝翫型での熊谷です。

「夏の暑い盛りに日に2回公演もあり、ご心配もいただきましたが、襟を正して挑みます。昨年の10月はまだまだ体重足らずでしたけれど、今回は梅玉のお兄様に出ていただき、お教えをいただいて」と、ますます意気盛んな様子です。
 
「芝翫型は本行(人形浄瑠璃の義太夫)どおりで、團十郎型に比べて派手で、若々しさが出る気がいたします」とその魅力を語りました。


 
◎演じるたびに「発見」
少ない手がかりからつくり出した芝翫型ですが、「幾度勤めても難しく、新たな発見がいろいろある」と芝翫は言います。二世松緑の演じた写真を見ると、前半は(チラシにもある)ビロードの衣裳ですが、「後半は織物で、前半と異なる裃(かみしも)を着ていらっしゃいました。今回は私も、のちでは織物を着させていただこうと思っており、演じるうえでも違いが出てくると思います」と、貪欲に挑戦します。「芝翫型として(熊谷だけでなく)周囲の人物を見直すことも必要なのかなとも感じています」。
 
義経で登場する梅玉は、「これだけ團十郎型で完成された表現なので、生半可な挑戦では難しい」ことは重々承知で、「義経に関してはいろいろサポートしたい」と語りました。「なにはともあれ、芝翫、と呼び捨てにできるのが、今はうれしい」と、茶目っ気たっぷりに続け、「(七世)芝翫兄さんにはお世話になったので」と、新芝翫の襲名披露興行での恩返しを誓いました。

 


 
◎50周年を迎えた公文協の公演
全国各地に東京の劇場で見るのと同じ舞台を届けたい、と昭和42(1967)年に始まった公文協の公演は今年が50周年。梅玉は、「いつも回らせていただくときに思うのは、一日限りの公演を何日も前から楽しみにしてくださるお客様が、本当にたくさんいらっしゃること。いつも以上に我々も真剣勝負で、何とか満足していただけるようにと、日々勉強です」と、気を引き締めていました。
 
また、芝翫は巡業公演では舞台上だけでなく、一座が密に行動を共にすることになるため、六世歌右衛門の「舞台に普段が出る」の言葉を引き合いに出し、「舞台の上だけでなく、普段の先輩方に接することによって、舞台に対する気持ち、普段の心構えなど、自分自身を見つめる襲名の巡業でもある」と語りました。そして、子どもたちがそれを学んでくれたら「親としてありがたい」と、今回の襲名披露の意味をかみしめるように話しました。

 


◎直実の故郷「熊谷市」
7月28日の公演会場「さくらめいと」がある埼玉県熊谷市(旧武蔵国熊谷郷)は直実の出身地でもあります。
地元熊谷での公演について、記者からの問いに「身の引き締まる思い」と語った芝翫。

松竹大歌舞伎の『熊谷陣谷』がご当地へやってくるのは昭和63年の巡業以来、実に29年振り。

これまで地元では上演を待ち望む声も大きかっただけに、今年の公演へ期待は大きく、

一座を迎える側も気合い十分です。

暑い熊谷をますます沸かせる公演となること間違いなしの今年の「松竹大歌舞伎」!
どうぞお見逃しなく!

 

 

 

平成29年度『松竹大歌舞伎』公文協東コース
2017年7月28日(金)

昼の部 開演12:30/夜の部 開演17:00
会場:熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホール


【チケット発売日】

 ●メンバーズ:5月27日(土)

 ●一般:6月3日(土)
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