2026年10月
21日(水)10:30/14:30
22日(木)10:30/14:30
23日(金)10:30/14:30
24日(土)10:30/14:30
25日(日)10:30/14:30
(1日2回、計10回上映)
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
※本作はR15+となります。
◎24日(土)14:30の回終了後、アフタートーク開催!
【問い合わせ先】埼玉映画ネットワーク 048-762-9407
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国シネマスタジオ 『私のすべて』
2026年10月
21日(水)10:30/14:30
22日(木)10:30/14:30
23日(金)10:30/14:30
24日(土)10:30/14:30
25日(日)10:30/14:30
(1日2回、計10回上映)
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
※本作はR15+となります。
◎24日(土)14:30の回終了後、アフタートーク開催!
【問い合わせ先】埼玉映画ネットワーク 048-762-9407
痛みの先で、人生はまた微笑む
母として、ひとりで守ってきた “ゆっくりな” 息子
思いがけず訪れた巣立ちの季節に心は波立つ—
フランスの新星が描く愛と解放の物語

若さや欲望を封印し、歯を食いしばって生きてきた—
人生を息子に捧げてきた女性の心と体の解放にエールを送り、
親と子の新たな人生のはじまりのときを祝福する
鮮やかなブルーが眩しいプール。年配のマダムに進路を塞がれたジョエルが不機嫌に水を跳ね散らかす。小花模模のスウィミング・キャップを被ったモナは、慌てて息子を制し、マダムに詫びる。「困ったもんだわ」と言いながらも、その表情は「でも可愛い息子なの」と言いたげな笑顔だ。映画『私のすべて』の冒頭は短い時間で、主人公の母親と息子との関係性を巧みに描き出す。
パリ郊外に暮らすシングルマザーのモナは、発達に遅れのある30歳過ぎの息子ジョエルを女手ひとつで育ててきた。モナはショッピングモールのビューティー・サロンで、ジョエルは障がい者のための職業作業所で働いている。疎遠だったモナの母が倒れ、病院からモナが帰宅すると、ジョエルは紫陽花の花を摘んで母にプレゼントする。そんな風に母と息子は支え合い、いたわり合いながら暮らしてきた。ところがある日、モナはジョエルと同じ作業所で働くオセアンが彼の子を妊娠したと聞かされる。自分を犠牲にして息子を育て、彼のことなら何でも知り尽くしていると思っていたのに、知らぬ間に彼はかけがえのない新たな人間関係を築いていたとは。蚊帳の外に置かれた不満と、予想もしていなかった事態への不安、そこに死の床にある実母への複雑な思いが重なり、モナの心は千々に乱れる。
突然の子離れを強いられるモナの張りつめた心の旅は、巨人祭で賑わうフランドル地方でターニングポイントを迎える。ジョエルを見失い、男友達のフランクから批難された彼女は泣きながら思いの丈をぶちまける。若さや欲望を封印し、ジョエルのために歯を食いしばって生きてきたモナが、弱さ、痛み、哀しみを曝け出し、裸足で去ってゆく後ろ姿には、誰もが愛おしさを感じずにはいられないだろう。そして息子の成長と新しい命によって前を向く、モナの心と体の解放にエールを送る『私のすべて』は、彼らの新たな人生のはじまりのときを祝福する。

ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映され、高く評価された本作で長編監督デビューを飾ったのは、レティシア・ドッシュの『犬の裁判』(2024)で共同脚本を務めたフランス人監督アンヌ=ソフィー・バイイ。政治学と演劇を学んだ後、俳優として活動しながらフランス国立映像音響芸術学院(La Fémis)の監督科に進んだバイイは、医療従事者の家庭で育ち、ケアする人とされる人の美しくも葛藤のある関係に創作意欲を掻き立てられてきたという。
特に本作は、ティーンエイジャーの夏休みに、母が働く老人ホームで出会った一組の母と娘の思い出から紡がれている。ずっと二人で暮らしていた母と障がいのある娘は、80代になった母が認知症の症状が出始めホームに入所すると、60代の娘も一緒に入所し、母が亡くなると、健康上の問題がなかった娘まで亡くなってしまったという。それだけに監督デビュー作となった本作では、モナとジョエルそれぞれの新たな人生に希望の光を投げかけたかったに違いない。
撮影監督を務めたのは、短編映画『Memories of an Unborn Sun(原題)』(2024)が高く評価されたナデル・シャルーブ。プロデューサーは、ミア・ハンセン=ラブの『あの夏の子供たち』(2009)、アルチュール・アラリ『汚れたダイヤモンド』(2017)、ダニエル・アービッド『シンプルな情熱』(2021)、そして第76回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞、第96回アカデミー脚本賞受賞のジュスティーヌ・トリエの『落下の解剖学』(2023)等を手がけてきたダヴィド・ティオン。気鋭監督を次々と生み出してきた目利きが新たに見出した才能が、本作のアンヌ=ソフィー・バイイである。
主人公のモナを演じたのは、舞台から映像活躍の場を広げたロール・カラミー。ギヨーム・ブラックの『女っ気なし』(2011)で注目を集め、TVシリーズ「エージェント物語」の“ノエミ”役でブレイクし、『セヴェンヌ山脈のアントワネット』(2020)で2021年の セザール主演女優賞を受賞するなど、コメディーからシリアスまで幅広いジャンルで実力を発揮してきたフランスの人気俳優だ。母が看護師、父が医師という家庭に育った彼女はバイイと信頼を深め、モナの心の叫びをエモーショナルに演じ切った。
モナの一人息子ジョエルにはシャルル・ぺッシア・ガレット。二人三脚で歩んできたモナのもとから巣立つ不安と意思を繊細に演じたガレットは、障がいを持つ俳優としてはじめてセザール賞有望若手男優賞の一次候補に選出された。オセアン役のジュリー・フロジェも障がいを持ち、施設での即興ワークショップで見出された。「発達が遅れている」と言われる人々と時間をともにする中で、「知性とは何か?」と問い続けてきた監督バイイは、ジョエルを詩人の心を持つ男性として描き、オセアンの瞳の輝きに母となる喜びを浮かび上げて魅せる。また撮影現場の進行管理とともに、障がいを持つ役者のケアを担当する新たなポスト、アクセシビリティ・コーディネーターが入った。



パリ郊外の小さなアパートに暮らすシングルマザーのモナは、発達に遅れのある30歳過ぎの息子ジョエルを女でひとつで育ててきた。モナはショッピングモールのビューティー・サロンで、ジョエルは障がい者のための職業作業所で働いている。互いを支え合い、いたわりながら暮らしてきた二人。ところがある日、モナは、ジョエルと同じ施設で働くオセアンが彼の子を妊娠したと聞かされる。二人の関係を何も知らなかったモナは動揺し、母子の絆も揺らぎはじめる——
◎アフタートーク
この作品の配給会社社長をゲストに迎え、“映画の楽しみ方”についてお話いただきます!
◇日時:2026年10月24日(土)14:30の回終了後
◇場所:彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール
◇ゲスト:吉原 豊 さん(ニューセレクト株式会社 代表取締役)

| 上映日時 | 2026年10月 |
|---|---|
| 会場 | 彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール |
| 作品情報 | 監督・脚本:アンヌ=ソフィー・バイイ 出演:ロール・カラミー、シャルル・ペッシア・ガレット ほか 原題:Mon Inséparable/英題:My Everything/2024/フランス/フランス語/日本語字幕:岩辺いずみ/95分/ビスタ/5.1ch/R15+ 提供:スターキャット 配給:スターキャットアルバトロス・フィルム 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ © 2024 L.F.P. – LES FILMS PELLÉAS / FRANCE 3 CINÉMA |
| 主催 | 特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク |
| 共催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(彩の国さいたま芸術劇場) |
| 料金 (税込) |
【全席自由】 一般1,100円/小中高生600円*(いずれも税込) *学生証を確認する場合がございます。 |
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