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  • 彩の国シネマスタジオ 埼玉会館上映会 『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』※前売券はございません。当日現金払いのみ。

彩の国シネマスタジオ 埼玉会館上映会
『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』

2025年2月
18日(火)10:30/14:30/18:30

 

【問い合わせ先】 埼玉映画ネットワーク048-762-9407

 

※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制

◎14:30の回終了後に、アフタートークあり

 

戦争は一夜にして我々の日常を奪う—

 

その悲劇は紙や木で作られた街を襲った—。十万人を超える犠牲者を出した東京大空襲の生存者の最後の言葉を、オーストラリア人のドキュメンタリー映画監督がいま語り継ぐ。

1945年、アメリカ軍による東京大空襲が東京の4分の1を破壊し10万人の命を奪った。この凄まじい記憶が今もなお生存者の脳裏に焼きついている一方で、世間の空襲の記憶が急速に失われつつある今、体験した記憶を生きているうちに後世に残そうと奮闘する3人の生存者にせまる。私たちは何を記憶し、何を忘れようとするか、そしてその先には何があるのかを「Paper City」では探る。

 

 

監督エイドリアン・フランシスの言葉

広島の平和記念資料館や、ドイツのホロコースト記念碑、そしてニューヨークの9.11記念碑などは、世界中の人々が訪れ、過去の出来事を知り、学び、犠牲になった方への敬意を払う場となっています。ですが、東京大空襲に関しては独立した公的な慰霊碑は建てられていません。

第二次世界大戦時、日本とオーストラリアは敵同士でした。なので、私の出身国であるオーストラリアの学校では日本がどのような被害にあったかをほとんど教えられてきませんでした。ドキュメンタリー映画「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国務長官の告白」を観たときに、初めて東京大空襲について学び、たった一夜で10万人もの人が命を落としたという、言葉を失うような事実を知りました。東京に住んで15年。今思うのは、「歴史上もっとも破壊的な空襲」であったにも関わらず、東京の街にはその跡がほとんど残されていない、ということです。

***

生存者は生きているのだろうか。東京大空襲を語り継ぎたくなかったのだろうか。それとも、忘れてしまいたかったのだろうか。

***

私は生存者の方々に連絡を取ることに決めました。オーストラリア人の私は、彼らに警戒されてしまうのではないかと不安でしたが、3人の生存者の方が当時の記憶や経験を語ってくれました。

彼らは後世にも記憶に残るものを残したいはず。何か大切なことを残したいという気持ちは、映画監督である私にも強く響きました。聞いてもらいたい、知ってもらいたい、覚えていてもらいたい。彼らが一番恐れているのは、自分たちが語り継がなければ、空襲がなかったかのように、私たちの記憶から消え、風化してしまうことだと感じました。

 


 

監督の意図

ペーパー(紙)というメタファーが映画全体に浸透し、この作品に質感、色、そして儚い印象を与えています。戦時中、非常に燃えやすい素材である紙は、現在よりも多くの場面で使用されていました。また、映画の中で登場する地図や絵画、巻物、写真とリンクさせ、「過去を記録し保存する紙のような媒体は、同時に脆く壊れやすいこと」を表現しています。生き残った人々は、壊れやすい記憶を後世に残してより永続的なものにするため、歴史を石に刻み込もうとするのです。

書道家として活動する江戸ひろみさんとコラボレーションし、実際に「書く」という行為、力強いビジュアルスタイルを表現しました。

空襲中に米軍機が爆弾を投下する瞬間を撮影した貴重な映像を探し出し、被災前と被災後の東京の様子を垣間見ることができるアーカイブも映画の中に織り込まれています。私たちの知る限り、その映像は未公開のものです。ですが上空からの映像とは対照的に、地上で逃げ回っていた一般市民の目に映る情景はどのようなものだったのかなど、想像もつきません。

あらすじ

1945年3月10日午前0時過ぎ、アメリカは東京を襲撃し、木造の家屋や多くの紙材が密集していた東京に火の粉を浴びせた。日の出までに10万人以上の死者を出し、東京の4分の1が焼失した歴史上最大の空襲であった。

生存者である星野弘さん、清岡美知子さん、築山実さんの3人は、何年にもわたって、公的な慰霊碑や博物館の建設、そしてすべてを失った市民へのささやかな補償を求めて懸命に活動を続けてきた。しかし、日本政府は彼らの訴えを70年間認めようとせず、元兵士たちは国から寛大な扱いを受けている一方で、彼らの要求は今もなお応えられていない。

「Paper City」は、この忘れられた悲劇の記憶を残すために戦ってきた生存者たちの最後の運動を追った作品である。この作品では、トラウマや記憶、そして歴史を継承する国家の役割について、彼らの悲痛な証言、普段公になることのない映像資料、そして今日のアドボカシー(権利擁護)活動の現状を織り交ぜながら探っていく。

 


 

◎アフタートーク

本作品の監督、エイドリアン・フランシスさんにご登壇いただきます!

◇日時:2025年2月18日(火)14:30の回終了後

◇場所:埼玉会館 小ホール

◇ゲスト:エイドリアン・フランシスさん(本作品の監督、オーストラリア人/15年前から東京を拠点に活動)

公演インフォメーション

日時

2025年2
18日(火)10:30/14:30/18:30

会場

埼玉会館 小ホール

作品情報

監督:エイドリアン・フランシス

出演:星野弘、清岡美知子、築山実

2021年/オーストラリア/80分/原題:Paper City

 

主催

特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク

提携

埼玉会館

お読みください

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◆施設内でのマスク着用は個人の判断となります。混雑時のほか、必要に応じて着用してください。

◆施設内での咳エチケットや手洗いの励行を推奨します。

◆スタッフは検温を実施し、健康状態を確認のうえ、異常がある場合は業務につきません。また、手指消毒を実施しています。マスクは必要に応じて着用する場合があります。

◆会場内は、法令にもとづき機械設備による十分な換気が行われています。

チケットインフォメーション

料金
(税込)

【全席自由】

一般1,100円/小中高生600円*(いずれも税込)

※前売券なし・当日現金支払いのみ・各回入替制・整理券制

*学生証を確認する場合がございます。

 

オンラインチケット予約
SAFメンバーズ会員の方 一般の方

※当日券はご予約いただけません。

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