秩父銘仙の技術と文化を継承し、新たな創作に取り組む
秩父銘仙(※1)の技術と文化を現代に伝える、捺染(※2)加工屋の「るりばら銘仙」矢野倫代(やのみちよ)さんを訪問。養蚕が盛んだった秩父で発展した、大胆で華やかなデザインと色使いがまるで「着る絵画」のような銘仙ですが、秩父では捺染加工屋が無くなっていました。もともとIT関係の仕事に携わっていた矢野さんは、長年の銘仙好きが高じて、地域おこし協力隊の制度で秩父に拠点を移し、築50年の元はお肉屋さんだったビルを改装し、今では秩父で唯一の捺染加工屋を2023年に開業。伝統技術の継承に尽力し、染物体験などの普及活動だけでなく、ご自分でもデザインを描き、オリジナルの銘仙創作にも力を注いでおられます。銘仙について学びながら、近藤さんは実際に捺染を体験させていただきました。
※1 銘仙…平織の絹織物の一種。大正から昭和初期にかけての女性の普段着だったが、その後お洒落着として広まった。
※2 捺染…染色法の1つ。染料を豆粉糊、生麩糊、アルギン酸ナトリウムなどを用いてつくった糊に混ぜて色糊とし、布地に模様をプリントする。



