熊谷の歴史と現在を感じる
熊谷市立江南文化財センター学芸員の山下祐樹(やましたゆうき)さんのご案内の下、熊谷市の「歓喜院聖天堂(かんぎいんしょうてんどう)」と「葛和田の渡し(赤岩渡船)」を訪れました。妻沼聖天山の本殿「歓喜院聖天堂」は、1735年から約40年かけて民衆の力により建立され、日光東照宮を思わせる意匠から「埼玉日光」と称されます。2003年から2010年までの保存修復工事を経て、2012年には国宝に指定されました。極彩色の装飾の緻密さに目を奪われ、動物や七福神たちの姿に笑みがこぼれます。その後向かったのは「葛和田の渡し(赤岩渡船)」(※)。旗を揚げてしばらくすると対岸から船が。近くには学生グライダーの聖地「妻沼滑空場」もあり、利根川上空を滑空するグライダーを眺めながら乗船しました。身体全体で熊谷の今と昔を味わう一日でした。
※葛和田の渡し(赤岩渡船)…群馬県千代田町赤岩と埼玉県熊谷市葛和田をつなぐ主要地方道(県道)を運行する動力船で、群馬県が管理。観光船ではなく地域の人々の交通手段として使われています。



