ときがわ町

のら鍛冶田むら

埼玉回遊

「村の鍛冶屋」を営む

ときがわ町の山の麓に、「のら鍛冶田むら」の田村健一(たむらけんいち)さんの作業小屋はあります。20年ほど前に鍛冶屋の道具を譲り受けたことを機に、独学で鍛冶の技術を習得。「たまたま師匠がいなかったこともあるが、自分は本流ではなく傍流」と語ります。作るのは包丁などの生活道具で、どれも切れ味が最優先。この日は近藤さんも鍛冶を体験しました。要となるのは温度管理とたたき方。コークス(※)に火を入れて風の強さで温度を調節し、材料の鋼を手打ちしながら刃金に加工していきます。夏の暑さと炎の熱で汗びっしょりになりましたが、できあがった刃物(の原型)には近藤さんならでは槌の跡が刻まれ、独特の存在感を放っていました。

※コークス…石炭を蒸し焼きにして炭素部分だけを残した燃料。

近藤良平からのコメント

近藤良平

(汗だくで)あつい!でもこの熱のなかで、集中できるのが楽しいですね。あー気持ちいい。鉄をたたくのはだんだん力が入ってしまった。ちゃんと形になるのは充実感ですね。最初のやっつける感じが快感です。鉄がかわいく見えてくる。刀というのは両面あるのがとてもいい。裏のことを考えなければいけない。基本は同じ作業をしてるから、技術をごまかせない。職人の技術はシンプルで難しいです。

回遊先一覧