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公演情報
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彩の国さいたま芸術劇場

シネマ・イベント

彩の国シネマスタジオ 『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』

彩の国シネマスタジオ 『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』

2025年6月

 18日(水)10:30/14:30
 19日(木)10:30/14:30
 20日(金)10:30/14:30
 21日(土)10:30/14:30
 22日(日)10:30/14:30      

(1日2回、計10回上映)

※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制

◎21日(土)14:30の回終了後、アフターイベント開催予定!

 

【問い合わせ先】埼玉映画ネットワーク 048-762-9407

 

オカンへ行く。

悪名高きグアンタナモに収監された無実の息子を取り戻すため、家族へのゆるぎないと、持ち前の明るさだけを武器に戦ったドイツの1786日、感動の実話

2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロのひと月後。ドイツのブレーメンに暮らすトルコ移民のクルナス一家の長男ムラートが、旅先のパキスタンで“タリバン”の嫌疑をかけられ、キューバのグアンタナモ湾にある米軍基地の収容所に収監されてしまう。母ラビエは息子を救うため奔走するが、警察も行政も動いてくれない。藁にもすがる思いで、電話帳で見つけた人権派弁護士ベルンハルトの元を訪れたラビエは、アドバイスを受けアメリカ合衆国最高裁判所でブッシュ大統領を相手に訴訟を起こすことになる—。

 

* * *

ベルリン国際映画祭 銀熊賞2冠!実話から生まれた感動の物語

監督は『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』(18)のベテラン、アンドレアス・ドレーゼン。無実の罪で5年もの間グアンタナモに収監されたムラート・クルナス本人の著作の映画化を計画するも、あまりにも悲惨な内容に二の足を踏んでいた。そんな中で出会ったムラートの母ラビエの天真爛漫なキャラクターに魅せられ、作品の方向性が決定づけられ、シリアスなテーマにもかかわらずコメディタッチで軽妙な快作が誕生することになった。主演のラビエを見事に演じ切った映画初主演の人気コメディアン メルテム・カプタンは、ベルリン国際映画祭 銀熊賞(主演俳優賞)に輝いた。

 

* * *

オカン版『エリン・ブロコビッチ』! 観る人すべてに力をくれる勇気エンパワーメント・ムービー

グアンタナモ湾米軍基地収容キャンプを題材にした映画には、『グアンタナモ、僕達が見た真実』(06)、『モーリタニアン 黒塗りの記録』(21)等があるが、本作は収容所の描写なしに、収容者を救い出そうとする側から描いた異色作。母ラビエと弁護士ベルンハルトのコンビは、『エリン・ブロコビッチ』(00)のエリンと弁護士、『あなたを抱きしめる日まで』(13)のフィロミナとジャーナリスト、『パリタクシー』(22)のマダムとタクシー運転手を彷彿とさせ、一種のバディ・ムービーとも言える。二人が立場を超えて理解し合い、協力していく姿は、観るものに爽やかな感動を与えるに違いない。

 


 

監督へのインタビュー

-この題材との出会いは偶然ですか?

監督 : 2008年、当時のプロデューサーにムラート・クルナスの本*を渡されたのがきっかけです。とても感情が揺さぶられました。こんなに不公平なことはない。やり場のない怒りが湧き上がってきました。このようなことが可能であり、現代に起こっていることが信じられなかった。その後、ブレーメンでムラートに会いました。グアンタナモで過ごした数年間について、とても穏やかに、復讐心をまったく持たずに話してくれたことが非常に印象的だった。当初の企画では、ムラートの物語にするつもりでしたが、うまくいきませんでした。古典的な刑務所ドラマに共通するような、希望のきらめきがまったくなかったんです。草稿はすべて暗い絶望の淵に埋もれてしまいました。

そんな時に、ラビエとベルンハルトが現れたんです。ブレーメンで夕食を共にしたんですが、ラビエという女性は、計り知れない強さと人生に立ち向かう勇気、そして独特のユーモアを持った素晴らしい人だと思いました。ベルンハルト・ドッケとは、ムラートと出会った時に知り合ったんです。この2人の視点からだったら、物語をよりよく語ることができるかもしれないというアイデアが、帰りの電車の中で浮かびました。

*2007年に出版されたムラート・クルナスの著書「Five Years of My Life: An Innocent Man in Guantanamo」(私の5年間/グアンタナモに収容された無実の男)

 

* * *

― ムラートがグアンタナモから解放されたのは2006年8月です。ラビエの物語が今日語られるためには、このような時間の間隔が必要だったんでしょうか。

監督 : ラビエの物語をポジティブにとらえ、弱き者の強さを語るこの視点が私にとって疑問の余地がない明白なものであることを認識するために、この間隔が必要でした。メディアで重大な政治的問題を知ったとき、自分たちにできることはあまりないと思って諦めてしまいがちです。しかし突然、自分にも何かできることがあると思える時がくるんです!世界は一枚岩に見えるかもしれないけれど、実は変わりやすい。ドイツから来たトルコ人の主婦はブレーメンを出発し、アメリカ大統領を敵に回して勝つことができる。映画の中でそれを語ることは、私にとってたまらないことでした。なぜなら、とても勇気づけられるだけでなく、多くの疑問を投げかけることもできるから。

*本国プレス資料より抜粋

 

あらすじ

2001年10月、アメリカ同時多発テロのひと月後。ドイツのブレーメンに暮らすトルコ移民のクルナス一家の母ラビエのもとに、19歳の長男ムラートからパキスタンのカラチに行くという電話が入る。トルコから妻を呼び寄せる前にイスラム教の信仰を確かにしたいから、と。その後5日間も連絡を寄こさないムラートを心配したラビエは警察へ。しかし、警察はムラートの行動を怪しんでいるようで協力してくれそうにない。

3か月後、ラビエが帰宅すると家の前に報道陣が待ち構えていた。ムラートが刑務所にいると記者から聞かされ、動揺するラビエ。追い討ちをかけるように、“ブレーメンのタリバン”という見出しでムラートのことが新聞の一面で報じられる。そして翌月の2002年2月、ラビエは、検察官のシュトッカーにある事実を言い渡される。

「息子さんはキューバのグアンタナモ湾にあるアメリカ軍の収容所に移されました」「何それ?なぜそんな地の果てに?」

コーラン講座のためにパキスタンを訪れたこと、持ち物、そしてムスリムの男性であることを理由に、ムラートはタリバンだと疑われているというのだ。5月、ムラートから初めて手紙が届き喜ぶラビエ。その手紙を携え、電話帳で見つけた人権派弁護士ベルンハルト・ドッケの事務所を訪ねる。急な訪問に困惑するベルンハルトだったが、手紙の送り元を見て表情が一変する。無事に協力を得られることになったが、そう簡単に事は進まない。ドイツの外務大臣はムラートがトルコ国籍であることを理由に難色を示し、トルコの法務大臣は直談判したにもかかわらず音沙汰無し。

「アメリカ合衆国裁判所で政府を訴える集団訴訟に加わろう」

ホワイトハウスに請願書を渡すため、ラビエはついにワシントンD.C. へ向かう—!

公演インフォメーション

上映日時

2025年6月
18日(水) 10:30/14:30
19日(木) 10:30/14:30
20日(金) 10:30/14:30
21日(土) 10:30/14:30
22日(日) 10:30/14:30

会場

彩の国さいたま芸術劇場 映像ホール

作品情報

監督:アンドレアス・ドレーゼン

脚本:ライラ・シュティーラー

出演:メルテム・カプタン、アレクサンダー・シェアー、チャーリー・ヒュブナー ほか

2022年/ドイツ、フランス/ドイツ語、トルコ語、英語/119分/原題:Rabiye Kurnaz gegen George W. Bush/字幕翻訳:吉川美奈子

主催

特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク

共催

公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(彩の国さいたま芸術劇場)

チケットインフォメーション

料金
(税込)

【全席自由】

一般1,100円/小中高生600円*(いずれも税込)

※前売券なし・当日現金支払いのみ・各回入替制・整理券制

*学生証を確認する場合がございます。

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