Vol.105
2023 7月-10月
彩の国さいたま芸術劇場
ジャンル・クロス
近藤良平が埼玉県内を回遊し、
多彩な文化を探索します!
口笛を吹きながら、文化の宝探し
埼玉をおよぐ、めぐる、であう
埼玉回遊、始動!
彩の国さいたま芸術劇場休館を機に、埼玉県の各地を巡り、多彩な文化を探索するプロジェクト「埼玉回遊」。芸術監督の近藤良平が、埼玉県内を回遊し、中央、東部、西部、北部、秩父の各地域を訪問して、様々な文化活動をリサーチします。
近藤ならではのまなざしで埼玉の文化を掘り起こし、そこでしか出会えない人々と交流。そこから着想を得て、各地域でパフォーマンスを創作・発表し、映像作品として収めていくことで、アートという手法で埼玉の「今」を彩る文化の民俗誌を編んでいきます。
2023年4月、他薦のみの公募で回遊先を一般公募したところ、県内外から123件の応募をいただきました。その中から、近藤芸術監督が自ら1件1件の応募書類に目を通し、埼玉らしさやパフォーマンスへの発展性などを基準に選んだ23か所を、約半年かけて訪問します。
「埼玉回遊」、スタートしました!
たくさんのご応募ありがとうございました!
■ 相澤染工場(八潮市)
川と用水路に囲まれた八潮市は、豊富な水を利用して古くから染色業が盛えてきた地域。 2023年6月中旬、大場川沿いに工場を構える「相澤染工場」さんを訪問しました。
1906年創業、100年以上にわたり代々続いてきた工場。周囲の藍染工場がだんだんと少なくなっていくなかで、手作業での型彫り・型付けから、江戸文字などの伝統的な文字入れ、藍染、縫製まで、すべての過程を自社で行う貴重な工場です。約40ある藍甕(あいがめ)は、それぞれの濃淡がわかれていて、お客様の注文に合わせた色味で複数回つけ置きと風入れを繰り返して完成させます。
ご案内くださったのは相澤択哉さんと、お父様の相澤亨宏さん。見惚れるほど美しい文字入れ、きめ細やかな型付け、生きた藍と対話しながら進める染め作業の様子を見学し、近藤監督も興味津々。工場自体が物語を感じさせるような場所で、相澤さんの職人の技術を間近で見ることができ、学びとインスピレーションを得る時間になりました。
公式HPでは、藍染の過程がわかりやすく紹介されています。
相澤染工場HP:https://www.aizawa-senkojo.jp/
■街のミニ水族館しおや 塩谷利治さん(吉川市)
江戸川と中川に挟まれた稲作地域で、「なまずの里」と呼ばれるほどなまず料理が有名な吉川市。そんな吉川市で生まれ育った塩谷利治さんは、無類の魚好きが高じて、吉川市に生息する川魚のみを収集され、なんとご自宅を川魚の水族館に。無料の私設水族館として開放し、ご近所の方からも喜ばれています。
展示されている40種類以上・500匹以上の魚・貝・甲殻類は、すべてご自身で釣ってきたもの!様々な生態系を知り尽くし、川魚に愛情を注ぐ塩谷さんは、近隣の子どもたちへの教育にも貢献されています。
すべての水槽をご説明くださり、「いつか吉川市の川魚をすべて集める」と意気込んでおられる塩谷さんの熱いお話に、近藤監督にも通じる部分があったのか、話は尽きることなく盛り上がりました。なまずや鰻、青色のザリガニなども見ることができる、充実の水族館です。
■ 久保田チェンバロ工房(新座市)
埼玉県は、実はチェンバロの名産地。 そのなかでも新座市の久保田チェンバロ工房は、1981年創業、実績も製造台数も日本一を誇る工房です。実際にチェンバロを製作しておられる工房と、試奏用・練習用に無料で貸し出しておられるスタジオを代表の久保田彰さんにご案内いただきました。
ピアノよりも歴史が古く、もともとは宮廷文化のなかで生まれたチェンバロは、見るだけでも美しい細やかな装飾が施され、弾くと優しく豊かな音色が響きます。世界の楽器の収集家でもある近藤監督は、その音色に感激。形も大きさも装飾も様々なチェンバロに触れ、その仕組みを学び、製作過程を見学させていただきチェンバロ愛を深めた様子。
今回は埼玉県の大野知事が埼玉回遊にご参加くださいました。大野知事と久保田さんと近藤監督の話は世界の音楽の歴史・ルーツにまで及び、チェンバロという楽器のロマンを感じる時間に。実際の試奏では明るい音色がスタジオを包みました。
公式HPでは、チェンバロについて詳しく学ぶことができます。
久保田チェンバロ工房HP:https://kubota-cembalo.com/wp_root/
★現在、回遊真っ最中です!今回ご紹介できなかった回遊先は、Twitterのほか、今秋ホームページを更新してすべての訪問先レポートを公開予定。お楽しみに!
https://twitter.com/Theater_SAF
《メディア情報》
テレビ埼玉で放送されました。
取材等のお問い合わせ | 彩の国さいたま芸術劇場 「埼玉回遊」係 048-858-5506(休館日を除く10:00~17:00) |
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主催 | 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団 |
助成 |
一般財団法人地域創造 |
料金 (税込) |
【公演予告】 ▼彩の国さいたま芸術劇場リニューアル・オープン時に「埼玉回遊」を舞台化。 「埼玉回遊〈特大号!〉」公演 日程:2024年3月9日(土)・10日(日)*開演時間未定 会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 構成・演出:近藤良平 *詳細は決定次第、財団HP・情報誌にて発表します。 |
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