2022年9月
21日(水) 10:30/14:30★/18:30
★14:30の回上映終了後、アフターセミナーあり。
ゲスト:松岡 環さん(アジア映画研究者)
※18:30の回は、新型コロナ感染症拡大の状況により、上映中止となる場合がございます。来場前に電話またはホームページ等でご確認ください。
【問い合わせ先】 埼玉映画ネットワーク048-762-9407
※前売券なし・当日現金支払いのみ・全席自由・各回入替制・整理券制
歴史ある荘厳なホテルに銃声が響き渡り、美しい建物が破壊され、ついには燃え盛るという衝撃な映像が世界を駆け巡り、人々を震撼させた。2008年、太陽と色彩と生命力に満ちた国インドの経済とエンターテインメントの中心地、ムンバイでの実際の出来事だ。イスラム武装勢力による同時多発テロが発生し、この街の象徴である五つ星のタージマハル・ホテルが、テロリストに占拠されたのだ。
だが、事件が終息したその後に、さらに驚くべき事実が明かされる。このテロ事件では500人以上の人質がホテルに閉じ込められたが、そのうちの多くの人々が生還を果たした。そこには、プロフェッショナルとしての誇りをかけて、宿泊客を救おうとしたホテルマンたちの知られざる真実の物語が存在した。
この実話を、自分たちの手で平和を作り出すためのメッセージとして、今の時代にこそ世に伝えなければならないと決意したのが、バラエティ誌による「2018年注目すべき映画監督10人」に選ばれた新進気鋭のオーストラリア人監督アンソニー・マラス。アカデミー賞®3部門にノミネートされた『ボーダーライン』の制作陣とタッグを組み、実際の生存者へのインタビューを重ね、当時の記録を徹底的にリサーチし、リアリティーを追求したロケーションと演出方法にこだわって、ついに映画化を実現。「最悪の困難を乗り越えるためには、お互いを受け入れ、教育や様々な文化を理解することが不可欠で、文化的、人種的、民族的、宗教的、経済的な隔たりを超えて団結することによって、安全でよりよい世界を築くことができる」というメッセージとともに、「人類には希望があることの証明」として物語が描かれているのが、本作なのである。
そして事件発生当時には決して報道されなかったが、この映画に登場している、人間としての愛と誇りをかけて一人でも多くの命を救おうとした”名もなき英雄たち”に、国際色豊かな実力派キャストたちが、温かく毅然とした魂を吹き込んでいる。
宿泊客を脱出させるために、ホテルに残った心優しい給仕アルジュンを演じるのは、『LION/ライオン~25年目のただいま』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞にノミネートされたデヴ・パテル。本作ではプロデューサーも務め、貧しくとも偏見の目で見られても、自らの出自に胸を張って生きる男を凛としたまなざしで演じた。
自らの命を投げ打ってでも、最愛の妻と生まれて間もない娘を守ろうとするアメリカ人の宿泊客デヴィッドには、『君の名前で僕を呼んで』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされたアーミー・ハマー。その妻で富豪の娘ザーラには、TVシリーズ『HOMELAND』で知られるイラン人女優のナザニン・ボニアディ。二人は、テロに屈しない父と母の愛を体現した。
また、『世界にひとつのプレイブック』をはじめ、これまでに500本以上の映画に出演してきたインドの国民的俳優アヌバム・カーが、従業員たちの指揮を執った勇気あるオベロイ料理長を演じており、厳しい師であるオベロイが、部下である給仕のアルジュンと結んでいく絆は、人と信頼し合えることの喜びを思い出させてくれるだろう。
そして、大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』のルシウス・マルフォイ役で知られるジェイソン・アイザックスが、ミステリアスなロシア人宿泊客ワシリーとして出演している。
熱意ある製作陣と世界各国を代表する実力派俳優たちによって描かれた本作において、観客たちは、まるでその場に居合わせたようなリアルな映像表現の中で、恐れ、怒り、哀しみ、そして最後には決して折れなかった人々の信念に触れ、この上ない希望に包まれるのではないだろうか。
あらゆる階級の人々でごった返す、インドの巨大都市ムンバイ。臨月の妻と幼い娘と暮らすアルジュンは、街の象徴ともいえる五つ星のタージマハル・ホテルで、オベロイ料理長の厳しい指導のもと、給仕として働くことに誇りを抱いていた。
2008年11月26日、このホテルに居合わせた人々は、歴史的な大事件が起こるとは夢にも思っていなかった。
その事件は、武装したテロリスト集団による、100名以上の乗客と駅員を無差別に射殺したCST駅への襲撃から始まった。逃げ惑う人々は、タージマハル・ホテルなら安全だと信じてロビーに流れ込むが、その群衆の中にはテロリストも混じっていたのだ。
そして、テロリストたちは、ロビーでも一斉掃射した後、電話で指示する指導者の命令に従い、今度はルームサービスを偽って一部屋づつ訪れては皆殺しを開始するのだった。
そうした惨状の中、ホテルの料理長オベロイは、部下たちを集め、ほぼ侵入不可能な部屋”チェンバーズ”へホテルの客を避難させる決意を告げる。「逃げたい者は今逃げろ!恥ではない!」とオベロイの言葉にもかかわらず、多くの従業員たちは、自らの身の危険を承知で宿泊客を救う道を選ぶのだった。
しかしやがて、”チェンバーズ”で息をひそめている100人もの客がいることが、テロリストたちの知れるところとなる。
ホテル内に火を放つテロリストたち!オベロイ料理長やアルジュンたち従業員は、客の命を守るために身を挺して脱出を試みるが──。
日時 | 2022年9月 ※18:30の回は、上映中止となる場合がございます。来場前に電話またはホームページ等でご確認ください。 |
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会場 | 埼玉会館 小ホール |
作品情報 | 【監督・脚本・編集】 アンソニー・マラス 【脚本・製作総指揮】 ジョン・コリー 【出 演】 デヴ・パテル、アーミー・ハマー、ナザニン・ボニアディ、ティルダ・コブハム・ハーヴェイ、ナヌパム・カー、ジェイソン・アイザックス
(2018年/オーストラリア、アメリカ、インド/123分) |
主催 | 特定非営利活動法人埼玉映画ネットワーク |
提携 | 埼玉会館 |
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料金 (税込) |
【全席自由】 |
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